エレガントな「セラピアン」のトラベルラゲージが、大人の旅を格上げする。

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1923年にイタリアのミラノで創業した、プレミアムなバッグブランド「セラピアン」。ディテールに至るまでクリエイティビティに満ちたラゲージコレクションが、記憶に残る旅路へと誘います。

左から:ダッフルバッグ(W46×H35×D25cm)¥297,000、ブリーフケース(DOUBLE ZIP BUSINESS BRIEFCASE)(W38×H28×D7.5cm)¥149,040、トローリーケース(TROLLEY EVOLUTION)(W35×H45×D21cm)¥267,840、ダッフルバッグ(W66×H34×D25.5cm)¥236,520/すべてセラピアン(ウエニ貿易)

オードリー・ヘップバーンやフランク・シナトラ、イングリッド・バーグマンといった時代を牽引するセレブリティたちに愛され、ブランドとしての地位を確立していったプレミアムなバッグブランド「セラピアン」。上質な素材と卓越した職人技術は、創業当時から変わらないこだわりです。決して奇をてらうことなく、しかし常に革新を求めるモノづくりが、いつの時代も新しい魅力を見せてくれます。前回は日常に寄り添うダスティカラーのバッグをご紹介しましたが、今回はトラベルラゲージをフィーチャー。秋冬らしい深みのあるダークカラーで揃えました。

大型のダッフルバッグが、スタイリッシュな旅へと誘う。

表面とサイドで異なるレザーを使用した、表情豊かなダッフルバッグ。取り外し可能なショルダーストラップも付属し、2wayバッグとして使用できます。ダッフルバッグ(W46×H35×D25cm)¥297,000/セラピアン(ウエニ貿易)
ジャケット¥88,560/08サーカス(08ブック TEL:03-5329-0801)、パンツ¥32,400/ニート(にしのや TEL:03-6452-6934)、スニーカー¥8,532/ムーンスター(ビームス ライツ 渋谷 TEL:03-5464-3580)

いま、注目すべきはダッフルバッグです。ヨーロッパでは1930年代のモータリゼーション以降、旅行といえばクルマの旅が主流でした。クーぺやカブリオレの後部座席に大きなダッフルバッグを乗せ、イタリア、スイス、フランス、ドイツと、自由気ままに旅をするのが当時のステータスでもあったのです。飛行機の旅が主流となった現代においても、スタイリッシュなクルマの旅は根強い人気のまま。だから、ダッフルバッグは今日でも、ラグジュアリーなトラベルシーンに欠かせないアイテムとして世界中で愛されています。荷物の多い休日の遠出から2~3泊の旅行まで、ダッフルバッグを携えていく旅路は、ひとつのスタイルとしても楽しめます。

クルマの旅だけではなく、電車や飛行機の旅にも気軽に使える、ほどよいサイズ感が魅力。かなり軽量につくられており、2~3泊の旅なら冬場でもこれぐらいで十分。荷物がかさばってもショルダーストラップがあれば安心です。

セラピアンの大型のダッフルバッグは、置いた姿もさまになるのが魅力。表裏に厚手のレザーを使用したこのモデルは、しっかりと自立する姿が上品な印象です。底面には底鋲が施されており、汚れや傷を最小限に防ぎます。ハンドルの付け根やサイドのベルトを覆うレザーパーツは、丈夫で美しいデザインを追求するセラピアンのこだわり。より耐久性が上がるのであれば、より美しく見えるのであれば、その理想のカタチを追求するのがこのブランドのクリエイションです。細かい部分にまで手の込んだつくりでありながら、それを感じさせないミニマルなデザイン。さりげないこだわりが詰まったダッフルバッグは、大人の旅を品良く演出してくれます。

ライニングには高級車の内装などに使われる人工スエード素材を使用し、小物を収納できるポケットも搭載。開口部はフラップ部分を開くジップと、本体部分を開くジップを施したダブルジップ仕様となっています。

バッグの正面と背後には、そのしっとりとしたなめらかな質感から、「カシミア」と名付けられたアイコニックなレザーが採用されています。均一なシボ感が美しいイタリア産のグレインレザーは、厳選された素材の上質さを静かに主張します。より柔軟性が求められるサイドのレザーには、やや薄手のスムースレザーを採用。優しいグラデーションを描くグレインレザーと、張りのある光沢感が際立つスムースレザーのコントラストが表情豊かです。素材選びから製造工程まで、一貫してメイド・イン・イタリーにこだわるセラピアンのバッグは、イタリアンデザインの矜持を感じさせます。

クロコのバッグは、あくまでエフォートレスに。

型押しを施したカーフレザーは、上品で控えめな光沢感がモダンな印象。70年代のニュアンスが漂うクラシックな佇まいは、ヴィンテージのトレンドとも好相性。ダッフルバッグ(W66×H34×D25.5cm)¥236,520/セラピアン(ウエニ貿易)
ニット¥38,880、シャツ¥23,760、パンツ¥36,720/すべてオーラリー(オーラリー TEL:03-6427-7141)、シューズ¥84,240/バブアー×トリッカーズ(バブアー 渋谷店 TEL:03-6450-5993)、ダッフルコート¥669,600/カンタータ(カルネ TEL:03-6407-1847)、ハット¥25,920/ナイン テイラー(スタジオ ファブワーク TEL:03-6438-9575)

クロコダイルパターンを型押し加工で表現したダッフルバッグは、1970年代にデザインされたアーカイブへのオマージュとして、今季新たに登場したデザイン。当時は本物のクロコダイルを使用した、一回り小さいサイズのバッグでした。しかし、ファッションをより気軽に楽しむ現代においては、扱いやすい型押し素材のほうが実用的だと言えるでしょう。セラピアンは、90余年の歴史のなかで磨かれた無駄のないデザインをベースに、常に時代に合わせたマイナーチェンジを繰り返しています。モダンに生まれ変わったオーセンティックなデザインが、コンテンポラリーなライフスタイルによく馴染みます。

シルバーの箔押しプリントでさりげなく施されたブランドロゴは、決して主張しすぎることのない、セラピアンのフィロソフィを象徴しています。装飾性を最小限に抑えることが、結果としてエレガントな高級感を浮き彫りにしています。

トラベルバッグらしい横長でマチ幅の広いシェイプは、手に提げた時にすっきりと見える、洗練されたシルエットが魅力。広々としたコンパートメントにはレザーシューズやブルゾンなど大型の荷物も収納でき、重くなった時に便利なショルダーストラップも付属しています。内側には広めのジップポケットが1つとモバイルポケットが2つ施されており、すぐに取り出したい小物の収納にも便利。クロコパターンが全面に配された高級感あふれるデザインながら、光沢を抑えた落ち着きのあるテクスチャーが、これ見よがしにならないエレガントさを叶えています。

オーセンティックなバッグに対し、重厚感あふれるクラシックな装いはトゥーマッチで野暮ったく見えてしまうのがいまの時代感。カジュアルダウンにもマッチする軽快さが、モダンなスタイリングには不可欠です。

クロコダイルパターンのバッグをカジュアルに。そんなエフォートレスなマインドが、時代の空気感を鮮やかに切り取ります。ブローグシューズとバッグの色味をさりげなくリンクさせながら、クロップドパンツから覗く白いソックスと、ラバーのホワイトソールで軽快さをアピール。マスタードカラーの優しい風合いのニットは、レザーの重厚感をソフトに中和してくれます。アウターもダッフルコートを合わせてあえてエレガントな路線から離れ、遊びのあるスタイリングに。ハイ&ローの両極を楽しめるしなやかさが、コンテンポラリーなライフスタイルには必要です。

ちょっとした工夫で実現した、スマートなビジネススタイル

ブリーフケースはトローリーケースのハンドルにしっかりと固定できるから、横にしても落下することはありません。ブリーフケース(DOUBLE ZIP BUSINESS BRIEFCASE)(W38×H28×D7.5cm)¥149,040、トローリーケース(TROLLEY EVOLUTION)(W35×H45×D21cm)¥267,840/ともにセラピアン(ウエニ貿易)

ひとつの場所に縛られずに日々国内外を飛び回る現代のビジネスパーソンにとって、長い旅路をともにするラゲージはまさに相棒と呼ぶにふさわしい存在です。その相棒には、どんなシーンでも恥ずかしくないスタイリッシュなデザインと、スマートな立ち回りをサポートしてくれる機能性が不可欠。「エヴォリューション」シリーズの薄マチブリーフケースには、トローリーケースのハンドルに本体をアタッチできるスリーブが施されています。ノートPCや書類を詰め込んだ状態でも、トローリーケースに固定した状態で持ち運ぶことができるのです。

ブリーフケースはミニマルな1コンパートメント構造で、内側のジップポケットに加えて外側にもスリットポケットを搭載。どちらのバッグにも、ライニングには高級人工スエード素材が使用されています。
タイ¥19,440/フランコ バッシ(ビームス ハウス 丸の内 TEL:03-5220-8686)、メガネ¥41,040/J・S・O(ザ・パークサイド・ルーム TEL:0422-41-8978)、ベルト¥28,080/J&M デヴィッドソン(J&M デヴィッドソン 青山店 TEL:03-6427-1810)、シューズ¥41,040/ポルペッタ(ビームス ハウス 丸の内 TEL:03-5220-8686)

トローリーケースにバッグを一体化させるアイデアは、機能性に特化したブランドでは採用され始めていますが、歴史あるラグジュアリーブランドではまだまだまれなこと。見た目のエレガンスと機能性を両立しながら、現代のライフスタイルにフィットしたモノづくりを追求する、セラピアンのこだわりが垣間見えます。たくさんの荷物を持ち運んでいてもバランスを崩すという心配がなく、自立するので電車や信号の待ち時間には荷物の重さから解放されます。ちょっとしたアイデアで、使い勝手を大きく便利にしたデザインです。

どちらのバッグもジップアラウンドで、中の荷物が取り出しやすい仕様。トローリーケースは航空機への持ち込みも可能なコンパクトサイズで、街中での移動もスマートです。

上質なレザーに型押しを施した「エヴォリューション」シリーズのブリーフケースとトローリーケースは、傷や汚れに強く、耐久性にも優れています。とはいえ、トラベルシーンに傷は付きもの。徐々に増えていく傷は、一つひとつが旅の思い出。使い込むごとにレザーの表情も増し、ふと気がつけば、かけがえのない相棒となっているでしょう。装飾性を排除したミニマルなデザインには、長年愛用しても飽きのこないタイムレスな魅力が凝縮されています。鞄や靴には、オーナーの人間性が投影されると言います。まずは上質で機能的なトラベルラゲージを愛用して、自身のビジネススタイルをブラッシュアップしてみてはいかがでしょうか。

写真:廣瀬順二
スタイリング:小林伸崇
ヘアメイク:KIE KIYOHARA(beauty direction)
文:佐野慎悟
協力:TRUNK(HOTEL)
(※ 本記事はPen編集部の取材記事になります。)